心の隙間を埋める

心の隙間なんていうと「ココロのスキマ❤︎お埋めします」なんて名刺を思い出しますね。
これはお店の名刺とかじゃなくて、あの笑っているセールスマンさんの名刺の文言ですよ。まぁ、名刺には違いありませんが。
まぁ、あのセールスマンは詐欺師ではない、いや、詐欺師みたいなもんですよね。
でも犯罪者っていうのは本当に心の隙間に入り込むのが上手いなぁ、って感心しちゃう時があります。

あれは違法質屋かなんかの手口だったと思いますが、高齢者に優しくして、年金手帳を担保として取り上げちゃうんですって。
それで、毎月年金支給日になると、その高齢者に「今月もよく頑張ったな」とかいってお金をあげるんです。
本来は20万円くらいもらえるんですが、その違法質屋みたいな人が10万円引き抜いてその高齢者にあげるんです。

何が凄いかというと、その高齢者は違法質屋に感謝感激って感じで「ありがとうございます、今月もこれで暮らしていけます」って。
その高齢者は本来もらえる年金の半額ですから、年金支給日前日くらいは三食をツナの缶詰一個で間に合わせるような生活をしているんです。
だから、年金支給日にその人から10万円貰えるのが本当に嬉しかったそうで、涙声で「ありがとうございます、ありがとうございます」って呟いてるんですよ。

あれは多分再現ドラマみたいなものだったんでしょうね。でも、なんていうか「誰も不幸になっていない」って正直この手口の巧妙さに衝撃を受けましたね。
一見すると、詐欺師は毎月定期的に10万円取り上げて、高齢者は10万円を心底ありがたそうに受け取っているんですよ。
もちろん10万円減っているんですから、この高齢者は損しているわけですが、それでも感激して受け取っているんですよ。
非常に卑劣な手口だと思いましたが、高齢者は本当に嬉しかったんだろうな、なんて思ってしまいました。

孤独な高齢者っていうのは、本当に寂しいんだと思います。
ですからその「今月もよく頑張ったな」という言葉だけで10万円を支払ってしまうんですよ。
心の隙間に入り込む達人ですね、犯罪者っていうのは。

いや、別に犯罪者を褒め称えているんじゃないですよ?
高齢者の心の隙間を埋める必要があるんだと思うって話をしたかったのに、なんだか犯罪手口講座みたいになってしまいましたね。
とにかく、年をとっても人の心は隙間だらけなんですから、そういった隙間を犯罪者に埋めさせる前に誰か他の人が埋めてあげるべきなんじゃないですか?ってことが言いたかったんです。